解決志向のリズムをつくろう

そのミーティング、そもそも参加したいですか?

仕事をしていれば、一緒に働く人が集まって仕事の進捗状況を確認したり、問題について話し合う機会があると思います。週次の進捗ミーティングはその一つですね。

ただ、ちょっと思い出してみてください。「そのミーティング、参加したいですか?」

ミーティングがあること自体は必要かもしれませんので否定しません。その上でメンバーが「参加したいと思えているか」が大事です。メンバーにとって前向きになり、次の一歩につながる有益なミーティングであるかどうかです。

直感で「嫌だなあ」という感覚があったら、そのミーティングの進め方は見直した方が良いです。もしあなたが上司の立場でメンバーが嫌々ミーティングに参加している様子があったら、ぜひ下記の内容を読んで解決志向のリズムへ切り替えていくことをお勧めします。

仕事のふり返り方が仕事の姿勢を決める

仕事のふり返り方が仕事の姿勢を決める」と聞いたら、皆さんはどのように思われるでしょうか。

評価面談や進捗ミーティング、日々の報連相などで仕事をふり返る機会があると思います。この仕事のふり返り方がメンバーの成長を大きく左右します。

1on1のミーティングが重要だよとか、質問力が大事だよとか、モチベーション向上につなげることが大事だよ、とかそういうことではありません。もっと相手志向に立ったふり返りが必要なんです。

相手志向に立ったふり返りは、解決志向のふり返り方の記事としてアップしてますので、そちらを読んでみてください。

「評価」と聞いてどんな印象をもっていますか?

ぼくは「評価」というコトバを聞くと、「批判」という印象をもっていました。人から評価される=人から批判されるという感じ。みなさんはどうでしょうか。

だから、評価面談ってなんか嫌だなあとか、面倒くさいなあって思っていました。なんでこんな気持ちになるのかというと、やたらと問題点ばかり指摘されるからです。

また、「ここはダメだったから高い成績はつけられない」とか言われて、高い評価をつけられない理由としてダメだったことを持ち出されてしまうこともよくありました。

それって、評価が先にあってダメだったところを探して後付けしてるんじゃないか!なんてひねくれて考えてたこともありました。

こうした評価面談を繰り返していたら、仕事の姿勢も変わってきます。失敗を気にしながら仕事をしてしまうんです。この状態を「問題志向のリズム」としましょう。

問題志向のリズムになっていませんか?

問題志向のリズムになると、どんな姿勢で仕事をするようになるのか。事例がありますので共有したいと思います。

昔、ぼくのグループに中途社員のOさんが入ってきました。前職は問題志向バリバリの職場だったそうです。上司は進捗ミーティングで問題ばかり追求してくる。詰めまくられたそうです。こんなミーティングにそもそも参加したくないですよね。

そんな環境の中で、Oさんにどんなふうに仕事をしていたか聞いてみると、

失敗しないように低い目標を設定したり、失敗したときは言い訳を一生懸命考えてました

と言っていました。もっと力を発揮できるはずなのにもったいないですね。

問題志向のリズムはチャレンジする気持ちを抑えちゃうし、無駄な思考を増やしてしまうんですね。つまり、半期の評価面談にしても週次の進捗ミーティングにしても、仕事のふり返り方が仕事の仕方を大きく左右してしまいます。

要は、問題志向のリズムは「その人の可能性=持っている力」を抑え込んでしまうんです。とてもとても残念なことだと思います。

解決志向のリズムで可能性をひらこう!

あなたはどんな評価面談を受けていますか?あなたが上司なら、どんな評価面談をしていますか?ぼくの組織の場合、振り返る機会は日々の報連相、週次進捗ミーティング、半期の評価面談があります。対話のやり方は全て同じです。解決志向のリズムをつくるふり返りになっています。

先日ですね、半期を振りかえる評価面談をしましたので、評価面談のふり返りを事例に解決志向のリズムをご説明します。

ぼくは評価面談が大好きです。最もワクワクして意義を感じる時間です。だって、メンバーの可能性をたくさん見つけて、彼らに伝えることができるからです。

ぼくの面談のふり返り方はこんな感じ。

  • 自己評価を読んで成功・失敗に関わらず、彼らのこだわりポイントにたくさんのコンプリメントを伝えます。※コンプリメント:労い、賞賛

特に彼らがこだわったところ、つまり大切していたところを見逃さずに「ここはこだわってがんばったよね。努力や工夫したよね。素晴らしいです!」と伝えます

  • さらに、ぼくが観察して良かったことを伝えます。

「ぼくの目線から観察すると、あなたのこういう活動が、仲間や組織や会社に対してこんなに大きな貢献につながったっよ」と伝えます。そして、「それはあなたのこういうところが良かったんだよ」と貢献を生み出すその人の独自性まで伝えます

  • 最後に、今後期待することを伝えます。

「これまで出来たことは続けてね、それと、あなたの独自性を活かしてさらに高い貢献を目指してね。期待しているよ!」という感じです。

まとめると、こうした評価面談を通じて、「自分の努力や工夫が評価されて、組織や会社の貢献につながる自分が気づいてない独自性を知ることで、今後はこれまでの努力・工夫を継続しながら、新たに気づいた独自性をもっと活かせる」ようになります。

評価面談を終えると、例外なく力がみなぎるのを感じます。そして「わたしのことをよく見ていただいて、気づかなかったことまで伝えてもらったことがとても嬉しかった」と話してくれます。

身近にいる上司だからこそ言ってもらえる発言ですね。上司って部下にとってすっごくパワフルなリソースなんです。

こうした評価面談の後、彼らは次の評価までどんな風に仕事をすると思いますか?チャレンジングな目標設定に躊躇せず、努力や工夫を重ねてくれるようになります。だって、成功・失敗に関わらず努力や工夫を讃えてくれますから。

こういう考え方で仕事をしてくれるようになるのが解決志向のリズムです。ぜひふり返りの機会を活かして試してみてください。会社も上司も部下も三方良しの結果につながると思いますよ。

解決志向のリズムで、失敗を気にせずチャレンジしていく組織に育てていきましょう。